Honda F310 耕耘機のリコイルスタータの巻き直し
<リコイルスタータを分解した理由>
エンジンのクランクシャフトを手動で回転させる為のリコイルスタータのスプリングが経年劣化で伸長してしまい、ロープを引っ張っても「♪ダラーーーン」と伸びた状態になってしまいました。新品のAssyは10,000円位するらしいのです。
スプリングは廃番になっていないので、まずは自分で修理が可能か?確認することにしました。
<結論>
スプリングを巻き直す事で、本来の機能が復活しました。
作業工程で悩んだ事が幾つか発生したのでメモとして記録しておきます。
<注意>
当該修理作業は、鋭利なスプリングを「手」で巻き直す作業となります。
作業工程で、スプリングが弾けて身体を怪我をする可能性がある作業とわかりました。作業には手袋やメガネを着用する事が必要と思います。
(機械組立て作業に慣れていない方は作業しない方が良いと思います)
<まき直し方法>
■分解
- No1を緩める
- No2~8を取り外す(No3の組付け位置を記録する事)
- No9を慎重に取り外す
No9を取外すと内部のスプリング反力が一気に解放され、スプリングが外部に飛び出します。バネの端部で身体を怪我しないように注意してください。
■スプリングをケースに組み込む(スプリングケースAssyの組立)
赤:スプリング、灰:ケース
- スプリングが鋭利なので、保護手袋を付ける
- No11 スプリングケースをテーブルに置く
- No10 スプリングの外周にある爪をNo11ケース外周の引っ掛けにセット
- スプリングを巻き付ける。(バネの端部で指を切らないように注意)
- 巻き上がったら、No12外装ケースにスプリングAssyを組み込む
- スプリングの内周にある爪をNo12ケースの引っ掛けにセット
■スプリングケースAssyに与圧を与える
- スプリングケースAssyを回転させて、反力をバネに与える。
・私の場合は6回位巻くことで、ロープが勢い良く戻るようになりました
(なお、ここ工程でスプリングから手を放すと、凄い勢いでスプリングが逆回転して危険です。辛いですがスプリングから手を離さないように作業してください。) - スプリング反力保持した状態で、No9のプーリを組み込みます。
※私のやった反力保持方法
・逆回転しないようにNo13のケースの冷却ファンにドライバー等を突っ込んでスプリングAssyが逆回転しないように固定しつつ、No9を組付けしました。 - No9が「♪ カチャッ」と勘合された事を確認したら棒を除去しましょう。
(ここで未勘合で棒を除去すると、スプリングのまき直しになります。涙)
- 残りの部品を組み付ける。(完成)
<最後に>
適切なロープ戻り力を出すために、5回位この作業を繰り返しました。
地味な作業ですが、根気の必要な作業と思います。